2020年1月、会社設立20周年の節目にニュージーランドの南島・ミルフォードトラックを歩きました。「世界一美しい散歩道」として知られる全長53kmのトラックは、3泊4日のガイドウォークか個人ウォークのいずれかで踏破することができます（私たちはガイドウォークに参加）。「テ・ワヒポウナム」（マオリ語で「宝のある場所」）という世界遺産の中にあり、環境保護の観点から1日に入山できるのはガイドツアーと個人ウォークを合わせて90名まで。人数制限があるため決して混雑することはなく、野鳥の声や川のせせらぎに耳をすませながら、マイペースで歩くことができます。
紺碧のテアナウ湖を船で渡り、シダが生い茂る原生林や広大な渓谷、無数の滝など、次から次へと目の前に現れる風景は本当に圧巻でした。いくつもの吊り橋を通り、3日目にコースのハイライトである最高地点のマッキンノン峠（標高1154m）を越えると、ゴウゴウと音を立てて流れ落ちる滝に沿って続く木道をひたすら下ります。
ガイドウォークではグレードハウス、ポンポローナロッジ、クィンティンロッジという3つの山小屋に宿泊しますが、どのロッジもディナーはまるで高級レストランのよう。前菜からデザートまでのコースになっていて、メインはラム肉など3種類から選べます。ディナーの前後には、広いラウンジでワインを飲みながら世界各国からの参加者との会話を楽しんだりと、優雅な滞在を満喫しました。
世界遺産の絶景を眺めながら3泊4日で歩き通したミルフォードトラックは、一生の思い出になる山旅体験でした。「散歩道」というにはちょっとハードな道のりですが、全体を通してトラックはよく整備されていて難所はナシ。体力があれば初心者でもチャレンジできます。日本から毎年訪れるリピーターもいるのだとか。安心して海外旅行が楽しめるようになったら、またミルフォードトラックを歩いてみたいと思っています。